⓭厳しい夏を乗り越えるためにも、水分補給と”腸活”で乗り切っていきましょう!日野自動車(株) 安全衛生環境部こころとからだの健康推進センター・日野帰山保健師いよいよ夏本番!厳しい暑さが続いていますね。暑い日が続いて食欲や気力がなくなり、胃腸の調子が悪い、なんとなく続く疲労感…そんな夏バテ症状は出ていませんか?冷房が効いた涼しい室温と、熱い外気の急激な温度変化を繰り返すことで、体温調整を司る自律神経が乱れやすくなります。この自律神経の乱れが、夏バテの原因の一つといわれており、熱中症を引き起こしやすくする要因ともいわれています。自律神経は腸と密接な関係があるため、腸内環境を整えることで自律神経のバランスを整える効果が得られることがわかっています。ヒトの腸には、およそ40兆個から100兆個もの腸内細菌が存在するといわれており、腸内細菌を大きく分けると、【善玉菌:悪玉菌:日和見(ひよりみ)菌】の3種に分類され、理想のバランスは、【2:1:7】といわれています。一番多い日和見菌は善玉と悪玉のどちらか優勢なほうを助ける性質をもっています。腸管には約7割もの免疫細胞が集まっており、悪い菌などの侵入を防いでいますが、この機能にも腸内細菌が重要な影響を与えています。1)善玉菌を体に取り入れ、育てる2)体を冷やし過ぎない3)脂質を摂り過ぎない4)適度に運動をする5)しっかりと睡眠をとる6)水分をしっかり摂る腸内細菌は、大腸がんや炎症性腸疾患といった腸の病気だけでなく、肥満や糖尿病、動脈硬化症、アレルギーやアトピー性皮膚炎、さらには認知症やパーキンソン病、うつ病など様々な病気と関連があることが最近の研究で明らかになってきています。これらの病気を予防し、免疫力を高めるためにも腸内環境を整えていきたいものです。①直接、菌を体内に取り入れる(ビフィズス菌や乳酸菌)②菌の餌になる食品を食べる(食物繊維やオリゴ糖など)善玉菌は腸内にある程度の期間は存在しても、住み着くことはないとされています。そのため、毎日続けて摂取して腸に補充し、さらにエサを与えて活性化させることが大切です。体が冷えると内臓の血行が悪くなり、腸の働きを弱めます。冷たい飲み物は飲み過ぎず、夏場でも38℃程度のぬるい湯舟に10〜30分くらい浸かって全身をリラックスさせると、自律神経のバランスが整います。スタミナをつけようと、脂たっぷりの肉を食べ過ぎると胃腸に負担がかかったり、腸内細菌のバランスも崩れて逆効果です。低脂肪の肉や魚、豆腐などの大豆製品から、良質なタンパク質を摂取するようにしましょう。腸の動きを活発にするためにも、適度な運動が大切です。夏場は日中屋外での運動は避け、早朝や夕方など比較的涼しい時間帯に、ウォーキングなど軽めの運動をすると良いでしょう。睡眠が不足すると、自律神経のバランスが崩れ、胃腸や全身の血行が悪くなります。良い睡眠ののためには、前述した適度な運動と寝る前の入浴で体を温めリラックスさせることがポイントです。人は寝ている間にコップ1杯分(約200ml)の汗をかくといわれています。汗で体内の水分が失われた状態では、正常な便を作り出すことができず、また熱中症にもなりやすいため注意が必要です。寝起きの1杯の水、また日中はのどが渇く前に意識して水分を摂るようにしましょう。なお、アルコールは水分補給にはなりません。−夏場の腸内環境を整えるためにー―腸内環境についてー〜健康相談だより〜〜健康相談だより〜〜健康相談だより〜〜健康相談だより〜〜夏バテ予防のために〜腸活!暑い夏こそ腸内環境を整えよう
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