Hi ! いきいきけんぽNo.471
9/16

❽~健康相談だより~~健康相談だより~~健康相談だより~~健康相談だより~家族健診の重要性日野自動車(株) グローバル人財開発部こころとからだの健康推進センター・新田産業医小池則匡はじめに就業者や学生は法律により定期的に健康診断を廉価・無料で受ける機会が提供されています。よってそれらに該当する方々は健康診断による評価を受け、その後の対応を迅速にとることができます。その一方で就業、就学をしていない御家族の方は健診を怠りがちになってしまう傾向があります。生活習慣病について生活習慣の変化に伴い、近年生活習慣病にかかる人が増えています。生活習慣病としては高血圧症、糖尿病、脂質異常症などがあげられます。これらに内蔵脂肪型肥満を伴う場合、いわゆるメタボリックシンドロームといわれるものとなります。生活習慣病は突然発症するのではなく自覚症状がないまま進行することが多いです。このような生活習慣病が改善されずに放置されると、狭心症・心筋梗塞や脳梗塞・脳出血などの血管関連の重篤な病気を突然発症することがあります。また腎臓にも悪影響を及ぼし、腎臓の機能が著しく低下した結果自尿が出なくなり透析が必要な状態になってしまう危険性が高まります。がん検診の重要性について日本では1981年より死因の第1位であり、生涯のうちに2人に1人が罹患すると推計されているのが「がん」です。「がん」は進行し末期状態になると生命を奪うものです。政府の「がん対策推進基本計画」の中でも『がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す』ことが目標とされています。特に主な「がん」である<胃がん><大腸がん><肺がん><乳がん><子宮頸がん>については検診受診率50%が目標として掲げられていますが未だ達成できていない現状です。「がん」は早期に発見され適切に治療が開始されればその根治性治癒率が上がります。従ってがん検診により早期に「がん」を発見することが非常に重要です。健診と新型コロナウイルス感染症新型コロナウイルスの感染拡大による健康診断の実施への影響が調査されたところ、受診者数が前の年の同じ時期と比べて約30%余り減少していることが判明しました。定期健診は自分の体の状態を評価する貴重な機会であり、がん検診も「がん」の早期発見に重要です。医療機関は感染防止対策に努めていることが原則であり、新型コロナウイルス感染症を理由に健診を受けることを躊躇し過ぎると結果的に御家族の健康に対し不利益となる恐れがあることも認識することが必要です。おわりに健康保険の被扶養者となっている御家族は手元にある健康保険証の医療保険者が実施する健康診断を受けることができます。御家族の方も少なくとも年1回は健康診断やがん検診を受けましょう。

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る